次作について

かなり偏見的な日本の設定

人気を獲得して次作公開が決まった『TAXi2』だが、その内容は前作から通じてあまりに突拍子もないものとなっている。それこそ全く関係のないダニエルが何故か事件へと介入することとなってしまうというのも、お馴染みな展開となってしまう。また今作ではそれほど出番のなかったペトラの規格外すぎるスペックを発揮して、実はこの作品を通して最強なのでは、と囁かれるような活躍を見せ始める。彼女の凄さは今作以降でも示されることになるが、それに対して主人公格の一人でもあるエミリアンについては全く成長していなかった。

今作でもエミリアンはドジばかりする警察官で、マダオ力がかつては100だったのが今作では1,000にまで膨れ上がるというような拍車をかけた状態となっている。功績を上げたいがために躍起になっているのかもしれないが、その後彼が動くよりもダニエルが彼を先導して、主導権を獲得することによって事態は好転する流れも定番となる。ドジっ娘という表現は存在しているが、この作品では『ドジ男』という嬉しくもない、聞きたくもない肩書が生まれそうで少しだけ萎える。よくこれで警察官になれたものだとその事が奇跡的とも言えるはず。

そんなダニエルとエミリアンという凹凸すぎるコンビが繰り広げる次の物語は、架空の日本が設定として登場している。ただこの作品で描かれている日本という国、実際の日本人が思わず突っ込んでしまう所が多々ある内容となっているのでそんなところにも注目してみよう。

運び屋を目指す

物凄い外人偏見な日本

TAXi2における一番の注目点は、架空の日本が舞台となっていることだ。ただこの作品を日本人が見て思うこと、それはこんなことだろう。

『あぁっ、外国からすれば日本ってこんな風に見られているんだなぁ……』

思わず笑ってしまうところ、いやっそんなことないから、といったツッコミが思わず飛んできそうな奇想天外過ぎる内容となっている。その一番顕著過ぎる表現が、暴力団の戦闘部隊として『忍者』が登場するという点だ。確かに日本といえば忍者のイメージがやたらと強い、海外へ行くと『NINJA』というワードを使うだけで親日な外人は興奮するというエピソードも散見するほどだ。分からなくもないが、それでもこの作品で登場する忍者が何故かアメリカの特殊部隊並みの強さを発揮して、忍ぶ者という言葉からかけ離れた存在として表現されている。

そもそもどうしてダニエルたちがそんな忍者集団と関わらなければならなくなったのかというと、やっぱりここでも展開が滅茶苦茶だったりする。

あらすじ

タクシー運転手として順風満帆に暮らしていたダニエルは、リリーと結婚するためにその親と会うことになる。リリーの父親はフランス陸軍の重鎮でもあるベルディノー将軍で、当初はダニエルのことを快く思わなかったが、彼の機転が回る立ち回りに態度を軟化させていく。しかしダニエルにすれば公認されなければ意味はなかったが、そこへまたとないチャンスが舞い降りる。それは日本から来る防衛長官の歓迎パーティーに遅刻仕掛ける将軍を、ダニエルが自前の改造車によって超特急で送り届けて無事間に合う事に成功した。このことで将軍は一人娘の結婚相手として認めることとなり、ダニエルはそれだけで満足だったが、その後に待ち受けている展開が波瀾万丈だった。

その後長官はマフィア対策を視察するのを警護する警察、その中には先の強盗団騒ぎから紆余曲折あったもののエミリアンの恋人になったペトラもいた。エミリアンもいたが、彼はその最中にペトラにプロポーズを掛けようとした。しかしその時、長官とペトラが日本から送り込まれたヤクザ達にとらわれてしまい、連れさらわれてしまう。助けることの出来なかったエミリアンは何とか救出するため、単身……で行動することは出来なかったため、何故かダニエルに協力を要請するのだった。

頼まれて渋々ヤクザたちを追跡する2人だったが、そんな2人を待ち構えていたのは特殊部隊並みの戦闘力を持った忍者集団が立ちふさがるのだった。長官とペトラ、そして日本のヤクザたちによる陰謀を防ぐため、長官お付きのSPに加えベルディノー将軍の援護もあって2人は邁進していくのだった。

この映画のヤクザ

この作品で描かれている日本は全くの架空的存在である、ということを話しておかなくてはならない。まぁいつの時代かにはあったかもしれないが、ヤクザが自分たちの利権を守るために一国の大統領と政府要人を暗殺するためにけしかけるという展開が奇抜過ぎる。日本のヤクザ、つまりは暴力団というのは抗争争いもかつてはあったものの、今では条例や警察官の動きなども厳しくなって自分たちのしのぎを削りながらも派手な行動を控えるようになっている。

ただこの映画では『ヤクザ=テロリスト』となっており、そしてそんなヤクザたちに指揮されている忍者集団がアメリカ特殊部隊クラスの戦闘力を有する怪物たちが勢揃いとなっているのだ。もう何をどう説明したらいいのか分からないが、こんなことはまずありえないと一言告げておく。

最強すぎるよ、ペトラさん

連れ去られたペトラさんだが、彼女が長官とともに連れて行かれたのは彼女が日本語を話せる才女だったからだ。言葉を通訳するために連行されたものの、そのまま黙って言いなりになっている女性ではなかった。元々警察官として優秀な彼女は、何と武道の達人だったのだ。その実力は並みいる忍者たちを圧倒するほどの実力を有しているという、ハイスペックすぎる能力をこの作品で披露する。凹凸コンビが事件解決を目指しながら、それを援護するペトラさん。実はあなたがおとなしくしている隙を狙って解決したほうが早かったのではないか、などと思ってはいけないかも知れない。

タクシーといえば

何故か関わる事になるダニエル

このように、いくらフランス陸軍将軍の娘と結婚するからといって、ダニエルは全くの民間人だ。警察公認のF1レーサーとして活躍するも、その後はタクシー運転手として暮らしていた彼にエミリアンが助けを乞う。求める相手が間違っているのだが、それは次作からも同様だ。ただこの時にはダニエルとエミリアンはある意味で腐れ縁となっていった。


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